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内向きにならない組織づくり──外部との接点から始める、組織化という視点

2026/1/28

内向きにならない組織づくり──外部との接点から始める、組織化という視点

  • # 組織化を支える

組織づくりの相談を受けていると、ある共通した戸惑いに出会います。

「人が増えてきたが、何から手をつければいいのかわからない」
「採用、育成、制度、エンゲージメント、労務……やるべきことが多すぎる」
「自社でやるべきことと、外部に頼るべきことの線引きが難しい」

Racoosaのクライアントは、SMEsやスタートアップなど、人数規模が大きくない企業がほとんどで、その多くが、事業の成長や拡大に呼応するような人や組織の課題に直面され、お声がけをいただきます。

こうしたクライアント様に対して、私たちは「組織を支える」のではなく、「組織化を支える」ことを伝えさせていただきます。

組織を、固定化された名詞として捉えるのではなく、
「どんなふうに人が関わり、意思決定し、学び続けているか」という動詞=プロセスとして捉える。
つまり、「組織(オーガニゼーション)」ではなく、「組織化する(オーガナイズ)」を支援しています。

事業環境の変化が激しいSMEsやスタートアップにとって、
完成された組織の型をつくることよりも、
変化に応じて組織を“組織化し続けられる力”を育てることのほうが、はるかに重要だからです。


組織化は、外部との接点から始まる

Racoosaが組織づくりを考えるとき、最初に見るのは、組織の内側の話ではなく、外部との接点です。

顧客、市場、ステークホルダー、そして社会。
組織は、それら外界との関係性のなかで初めて意味を持ちます。

相談内容が社内のいざこざがあったとしても、外部との関係性がうまく機能している限り、それは「致命的な問題」になることは少ないと考えています。
むしろ、内向きに整いすぎた組織のほうが、変化に弱くなることすらあります。

だからこそ、組織化は次のような問いから始まります。

1. 社会や市場に提示しているパーパス・ビジョン・ミッションに沿って、経営は進められているか?


2. それを体現するための事業目標の進捗を、観測できているか?

3. 数字だけを見て、自分たちに都合のよいストーリーに合う情報だけを拾っていないか?

4. 観測をもとに、事業目標やその先のミッション、パーパスのためにより良い意思決定ができているか?

5. うまくいったことも、うまくいかなかったことも、学習して次に活かせているか?

もし、これらがうまく回っていないとしたら、
育成、人事制度、採用、コミュニケーション設計、リーダーシップ開発など、どこかに“手を入れる余地”があるはずです。


あるスタートアップの事例から

あるスタートアップでは、事業は伸びているものの、
「増やした人数ほど成果が伸びていないし、現場判断がうまくできていない」という悩みを抱えていました。

当初は、「評価制度を整えるべきか」「マネージャー研修を入れるべきか」という相談でした。
けれど外部との接点から見直していくと、
そもそも何をもって“良い判断”とするのかが、組織内で共有されていないことがわかりました。

そこで私たちは、制度設計から入るのではなく、
顧客にどんな価値を届けたいのか、
そのために、どんな判断が歓迎されるのか、
という観測のためのダッシュボード作成と対話の仕組みづくりから着手しました。

結果として、当初の課題であった意思決定のスピードと質の両方が、少しずつ上がっていきました。


組織づくりは、内向きにならないための営み

Racoosaの組織づくり支援は、
「人事の正解」を提供することではありません。

外部との接点に立ち返りながら、
組織が自らを観測し、意思決定し、学習し続けられる状態をつくること。
そのために、どこに手を入れるべきかを一緒に考えることです。

組織は完成させるものではなく、組織化し続けるもの。
その前提に立てたとき、組織づくりは、少し楽になり、少し面白くなるのだと思います。


参考)

トム・ニクソン (著), すべては1人から始まる――ビッグアイデアに向かって人と組織が動き出す「ソース原理」の力

横山 禎徳 (著), 組織  「組織という有機体」のデザイン 28のボキャブラリー

クレイトン M クリステンセン (著), ジョブ理論  イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム

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